Zenithは2026年6月30日の公式リリースで、ありきたりなブティック限定ではなく、都市の文脈を明確に持つ1本を投入しました。新作のChronomaster Original Paris Editionはフランス市場向け50本限定で、パリの銅屋根やドーム、長い遠近感のある街路から着想を得た verdigris ダイヤルを採用しています。
デザインと素材
ベースは1969年のA386に由来するChronomaster Originalの王道バランスです。38mmのステンレススティールケース、ポンプ型プッシャー、細く伸びるラグ、そしてボックス型サファイアクリスタルが、過度な懐古趣味に寄らずにヘリテージ感を支えています。
パリらしさの中心はダイヤルにあります。Zenithはこれをグラデーションのverdigris仕上げと説明しており、同系色のインダイヤルと組み合わせることで、街の屋根や建築装飾に見られる緑青の表情を表現しています。以前のDEFY Skyline Paris Editionよりも建築的で落ち着いた解釈で、Chronomasterの整ったプロポーションによく似合います。
技術的な見どころ
ムーブメントはZenithの高振動自動巻きクロノグラフ、El Primero 3600です。毎時36,000振動で動作し、センタークロノグラフ針が10秒で文字盤を1周することで真の1/10秒表示を実現します。加えて、約60時間のパワーリザーブ、ハック機能、そしてサファイアケースバック越しに見えるブルーのコラムホイールも備えます。
ブレスレットは統合マイクロアジャスト機構付きの新しいZENCLASPフォールディングクラスプを採用し、さらにブラックのヌバックストラップも付属します。色と物語性が主役の限定モデルでありながら、日常の装着性まできちんと手当てされている点は見逃せません。
Horomagの視点
この新作が面白いのは、やり過ぎていないことです。ZenithはChronomaster Originalのレシピを作り替えず、希少性を演出するために貴金属へ逃げることもしませんでした。その代わり、都市に結びついた強い色の物語を与え、実績あるEl Primero 3600を維持し、新しいクラスプで実用面を底上げしています。ローカル限定に装飾以上の意味を求めるコレクターには、かなり筋の通った提案です。
発売情報
Chronomaster Original Paris Editionは2026年6月29日からZenith Franceの公式ECで販売が始まり、2026年9月にはパリのブティックにも入荷予定です。公式プレス資料の価格は11,800スイスフランで、生産数はフランス市場向け50本の番号付き限定です。
ソース
Zenith公式プレスリリース 2026年6月30日
Zenith公式製品ページ Ref. 03.3207.3600/75.M3230