ゴールドウォッチは、最も高価な素材を外側だけに置くことが多い。アーミン・シュトローム Tribute³ Au750、リファレンスRG26-TRI.AUでは、ケース、オフセンター文字盤、スモールセコンド、3枚のブリッジを18Kローズゴールドで作った。単なるケース素材の変更ではない。
2026年10月2日に発表され、限定数は8本、価格は69,000スイスフラン。重要なのは少なさだけではなく、ゴールドが何を担い、仕上げが各部品をどう見分けさせるかである。
ゴールドが機械的な役割を担う

表側では鏡面仕上げのフィンガーブリッジが見える香箱を支える。裏側では無垢のスリークォーターブリッジにクル・ド・パリのギヨシェを施し、グレーPVDの地板と組み合わせた。素材そのものがキャリバーの構造を説明する。

時分表示にはソレイユ、スモールセコンドにはグラン・ドルジュ、裏側にはクル・ド・パリ。3種類の模様が金一色の単調さを防ぐ。グレーPVDのスチール針と暗い地板も必要な対比を生む。
小ぶりなケースが素材を引き締める
ケースは直径38mm、厚さ9.38mm。両面サファイア、5気圧防水、グレーのヌバックストラップを備える。Horomagは実機を着用していないため、装着感と細かな文字盤の実用視認性は未確認である。
- リファレンス
- RG26-TRI.AU
- ケース
- 38mm × 9.38mm、18Kローズゴールド
- ムーブメント
- 手巻きAMW21、21石、135部品
- 振動数
- 3.5Hz/25,200振動
- パワーリザーブ
- 100時間
- 限定数
- 8本
- 価格
- 69,000スイスフラン
AMW21の価値は金だけではない

手巻きAMW21は3.5Hz、21石、135部品で、100時間のパワーリザーブを持つ。モーターバレルは固定した香箱内でアーバーが主ゼンマイを巻く構成。ブランドによれば部品の97%を自社で生産する。

公式仕様書は18mmを「lug-to-lug」と記すが、38mmケースの全長としては成立しにくく、ラグ幅の誤記と考えられる。Horomagは不確かな数値を事実として掲載しない。
8本限定をどう読むか

Tribute³ Au750の説得力は、貴金属を機構の物語を担う部品に配置した点にある。8本限定と69,000フランは所有者を選ぶ。それでも残る価値は、金の量ではなく、金に明確な仕事が与えられていることだ。
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